『
創世記』によると、アブラハムには二人の息子、
イシュマエルと
イサクがいたという。イシュマエルはアブラハムの妻
サラの奴隷ハガルが生んだ子、イサクはアブラハムの妻サラが生んだ子である。
ユダヤ人はイサクの息子
ヤコブの子孫であるといい、イスラム教のコーランは
アラブ人をイシュマエルの子であるとする。『創世記』では、ヤコブのまたの名がイスラエルであることから、ユダヤ人は「
イスラエルの民」と呼ばれる。ユダヤ教とは
シナイ山でイスラエルの民の神と預言者
モーセの率いるイスラエルの民との間に結ばれた契約
モーセの十戒を元とする宗教である。イスラエルの民の神との契約を記した書がトーラー(律法 『
モーセ五書』)であり、キリスト教では
旧約聖書と呼ばれる。
イスラム教はイエスとモーゼらユダヤの
預言者たちを神によって選び出され(召命され)神の言葉を伝える使命を帯びた者であると認め、
ムハンマドを最高最後の預言者であるとみなす。イスラム教は、ムハンマドに下された啓示をまとめたコーラン(
クルアーン)がもっとも忠実に神の言葉を伝える啓典であると考えることから『モーセ五書』、『
詩篇』、
インジール(
福音書)を啓典と認めはしても、これに重きを置くことはない。イスラム教による伝統的な呼び方ではユダヤ教およびキリスト教徒を「
啓典の民」と呼んだ。